細胞is fresh

決める、積み上げる

音楽ジャンキーの人生

ツイッターでフォローしている方でおそらく30代中盤前くらいの方がいる。

もう何年もフォローしているのだが、彼は週に3回位のペースでライブ、フェスへ行っていて、簡潔なレポートとセットリストをつぶやく。

彼がつぶやくアーティスト全てが好きではなくともその簡潔さは全くノイズにならないし、とても参考になる内容だ。

 

僕は最初の頃、彼が足繁くライブに通っているのを見て、いい歳して大丈夫かな?と思った。

というのも、僕も30歳手前の年、彼ほどではないが異様にライブに行っていたのだ。そう、それは仕事や恋愛で空いた穴を埋めに。

あの頃、僕は空虚ででも誰でもいいから深く交わりたいとも思えず、欲しいものが手に入らなくてもがいてた。

そんな時にどちらかというハードワークな業界ながら定時で帰り、平日はライブに行き、8月は毎週フェスへ遠征にいっていた。

翌年以降、なかなか仕事がそれを許してくれなかったのと、向き合わなければいけない現実に一つずつ向き合った結果、夏フェスぐらいしか行かなくなかった。

毎年行っていたRIJとCDJは心の穴を埋めるのにとても適していた。

僕は孤独に耐えられないタイプではないけれど、唯一、大晦日とお正月は孤独を感じた。

実家に帰ればいいのだが、僕は自分の中で達成感も自信もなく、且つ世間の価値観の基準でいう結婚やらが全くなかったので、向き合いたくなかったのだ。

 

僕はその後、震災の年にこれまで連続して行っていたRIJとCDJを意図的に参加するのを辞めた。それは何かを変えたくて、というより変えざるを得なかったからだ。

 

そんな自分に勝手に彼を照らし合わせていて、勝手に軽蔑していたのかもしれない。

 

でも彼と僕のは全く違った。僕は何かを埋めるのにライブに行っていたけれど、彼は代用ではなく純粋に音楽を味わっている。

その純粋さはツイートからも滲み出てるし、誰にも媚びていない。

だからミュージシャン本人からのメンションも来るだろうし、

いわゆる音楽クラスターの中では超有名人になっている。

 

親を喜ばせるとか、社会人として社会を担うとか、確かに重要だけど、一番大事なのは社会に迷惑をかけない前提で楽しむことだと思う。

彼のように楽しめるものを見つけ、それを深く味わい、それができる環境に仕事を選べているのがとても羨ましいのだとわかった。

 

僕より年下だけど、僕は彼の取捨選択の仕方はとても参考になっている。